大好きな高田郁著の『あきない世傳 金と銀』10巻が出ました。
早速、ハーバーランドの大垣書店で購入、いつもならページをめくったら最後のページをめくるまで一気に読むのですが、今回は4日ほどかけてゆっくり読ましていただきました。
郁さんが書いた『みおつくし料理帖』もそうですが、人との繋がりの中で商売が成り立っている。まず相手の事を考えて動く、そして自分たちの商売にもつなげていく、基本中の基本です。
今回もこの本の中で気に入った文章があるので紹介します。
「『秘すれば花』ではあるけれど、事情をうちあけて協力を仰がなならん相手も出てくる。どないするかは難しいところやが、人の考えたものを盗む輩に、いいものが作れる訳がない。一番大事なんは確かな品であること。その次が売り方と広め方や。後先をあらそうより、ほんまもんを作ることやと思いますで。ほんまもんこそが後々までのこりますよってな。」
前後の文章を読まなければわかりにくいと思いますが、要するにほんまもんを作れば、それがたとえ盗まれたとしても、お客はほんまもんを選ぶ、だからこそほんまもんの商品開発は大事で、販売、宣伝に力を入れるのはほんまもんを作ってから、それに全集中すること、
私はこのように解釈しております。
わかってはいますが、このような形で読むと新たに気が引き締まる思いになります。
読んだ後のすがすがしさと高揚感、いい作品にあうと人生が楽しくなります。
高田郁さん良い本をいつもありがとう。